story:Volume:02 「TRUCKにて」
2018.10.11
金を握りしめて一路大阪へ向かってはみたものの・・・ま、まさかの定休日あることが車内で発覚・・・調べとけよ・・・・
とりあえず名古屋で降りて、悔しいから味噌カツ食って帰る。
そして二度目の大阪は無事にTRUCK FURNITUREに到着。
お店の入り口に立ち、しばし感動のひととき・・・っと思ったら、突然、店内からトリさんが出て来て(しかもちょっとつまずいたけど笑えず)、そのままどこかへ。
長い間本の中でしか見たことがない人が急に目の前にあられたもんだからびっくりして、しばし硬直・・・当然、声なんぞかけれず。
気を取り直して店内に入ると、
そこはまさしくカタログで見たイメージそのままの場所だった。
残念ながらその時はトリさんヒリさんは店内にはいなかったけれど、ま、トリさんは見れたしな。
全部の家具をゆっくりと眺めて、ず〜っと買いたかったソファやテーブルなどをオーダーして、大満足で大阪駅でお好み焼きを頬張っていたその時、携帯が鳴った。
番号を見るとTRUCKからだ。あ、何かオーダーの時にミスったかな?
そう思って何気なく電話に出ると、な、なんと、電話の相手はトリさんだった。
「もし、まだ大阪にいるなら、戻って来ませんか?」
突然のことすぎて何が何だか分からなかったけど、とりあえず「すぐ行きます!」と答えて、モグモグしながら店を出てそのまま急いでTRUCKへ向かった。
恐る恐る閉店後のお店に入るとトリさんとヒリさんが二人で迎えてくれた。
その当時は、まだ今のように有名ではなかったかもしれないけれど、俺にとってはどんな有名人よりもぶっちぎりで「すごい二人」だったから、それはそれは緊張した。
でも、二人の気さくで優しい雰囲気のおかげでいろんな話を聞かせてもらうことができた。
なんでわざわざ電話をくれたのか不思議だったけど、よくよく話を聞いて見ると、なんと、自分のデザインした本を二人が偶然にも買ってくれていたことがわかって、それは何よりも嬉しかった。
それからは何度か、当時建設中だった新しいお家を見学させてもらったり工場や趣味の工房スペースなどを見せてらったりいろんな話を聞かせてもらったりと、貴重な時間をたくさんもらった。。
二人のモノづくりに対するこだわりやその徹底ぶりには、いつも度肝を抜かれる。今でも変わらず、絶えず自分の100歩先を行く「すげー人たち」だ。
でも、そのおかげで「お店と工房と我が家」という自分の理想とする空間のイメージを少しずつ、でも明確に描けるようになってきた。
「TRUCKの家具を買うぞ!」という目標はこの時からようやく、次に進んだ。