life-work:コロナで祝う8周年。
2020.5.28
ひっそりと迎えた8周年。
お祝いを「自粛」してもつまらんので、ちょいと先まで伸ばして、改めて何かしたいなぁ、と思います。
でも、同じ8年は8年。何も変わらず。
飽きっぽい自分が、よくもまぁ、こんなに長く・・・と思いつつも、楽しくて、ついつい続けてしまいます。
お店は今も少しずつ成長を続け、やりたいことは山積みで、それに追いつくのが精一杯の毎日。
好きな場所に、好きな人たちがいて、その人たちと「素敵だな」と思えることをやる。
すごくシンプルだけれど、それ以上に「気持ちいい」と思えることを探すのは、意外に難しい。
今年は特別な年だ。
1つの会社として、お金の面だけで言えば、この数ヶ月間に多くのものを失ったかもしれないけれど、
そんなことよりも圧倒的に多くのものを得ることができた数ヶ月だったように思います。
あらゆることを制限されたとことで、自分達の本当に「やりたいこと」がハッキリとわかった。
当たり前に過ぎていく日常の中では気がつかなかった自分達が元々持っていた「可能性」に気づくことができた。
ピンチな時でも笑って立ち向かえる元気な仲間たちを見つけることができた。
こんな状況でもわざわざお店に来て、励ましの言葉をかけてくれるたくさんの人たちがいることを実感できた。
どれもお金では買えない、貴重な「想い」です。
目の前で起きるあらゆること「それ自体」には、特別な意味は何もない。
何か起きた時は、いつもそんなふうに思います。
そこに「意味」をつけているのはいつだって「自分」で、だから、この世界を「どう見るか」というのはいつだって自分次第。
だから誰だって、自分の見たいように、感じたいように、この世界を見ることができるんだと思うのです。
今回のウィルスによって、多くの方が命を落とし、自分自身も同時に命の危険に晒されていて、それ自体は決して笑い事ではないけれど、でも、そんな状況だからこそ逆に多くのことを感じ、考え、学ぶことができたりもします。
そしてその学びや気づきを行動に移すことで生まれたエネルギーで、多くのモノがカタチになり、それによってたくさんの経験と感動を得ることができました。
「こんなことをするとは思わなかった。できるとは思わなかった」
多少は柔軟だと思っていた自分の思考がいかに凝り固まっていたか、おかげで気づくことができました。
本当に誤解をおそれずに言えば、僕はこの数ヶ月間を心底楽しんだ気がします。
生きてる「実感」が半端なかった・・・。
ピンチを乗り切るためにみんなで合わせるエネルギーが何よりも心地よかった。
「ピンチはチャンス」なんて、そんな一面ももちろんあるけれど、まぁ、いうてもやっぱりピンチはピンチです。
でも、ピンチにはピンチなりの「良さ」ってやつがやっぱりあって・・・。
色々やり始めてからの20数年をざっと振り返ってみても、「チャンス」にまつわる思い出はほとんどないけれど、「ピンチ」にまつわる思い出はごまんとあります。
ピンチこそが思い出で、経験で、成長で、そしておいしいストーリー。
ピンチや失敗こそが「成長の糧」。そんな意味では、やっぱり「ピンチはチャンス」なのかも・・・・
どうせ元々不安定な世の中なんだし・・・
一生懸命に安定を探すより、不安定に強い「心の足腰」を鍛えたほうが早いのかもしれませんね。
「すべてのものは絶えず変化し続ける」
だから一度作り上げたモノに、立場に決して執着せず、絶えずより良いものを求めて自由に変化していくこと。
それがうちのお店に根底に流れる変わらぬコンセプトです。
きっとこれからも、たくさんの大きな変化やピンチがやってくるんだと思うけれど。
ま、その時は、その時に考えますかね。
何があっても大抵のことは乗り切れそうな気がします。
そんなふうに思わせてくれる仲間やスタッフたちに恵まれたこと。
それがどれほど貴重でありがたいことか。今回のことでそれに改めて気づかされました。
そして、そんな僕らを暖かく応援してくれる人たち。
こんなに多くの人たちがお店を気にかけてくれていたこと。それを実感できたことは何よりも励みになりました。
そして、わざわざ遠くまで足を運んでくれる本当に多くの皆様・・・
本当にありがとうございます。
長くお店をやっているせいではないけれど、
どこかに「慣れ」があったのか、いつしかその気持ちが若干でも薄らいでいたのかもしれないな・・・
そんなふうに思い、反省する瞬間が多々ありました。
そういう意味でも、今回の8周年は、特別なものになりました。
そしてこれから。
気持ちを新たに、スタッフ一同、心から「素敵だな」と思うモノを、空気感を、皆さんにお届けしようと思います。
どれだけインターネットが発達し、リモート化が進んでも、
それ自体は素晴らしく、便利で、あらゆる形で有効活用するにしても、
やはりそれ自体は「道具」であって、あくまで基本は人to人。面と向かってその人の雰囲気やエネルギーを肌で感じたい・・・・
わざわざ自分の意思で人が集まる「お店」というものをやる限りは、僕にとってはそれが最大の「楽しみ」であり「モチベーション」なのです。
ソーシャルディスタンスなどと言われると、なかなかどうして、感謝の気持ちを伝えるのにも苦労しますが・・・
せめてビジュアルで・・・・そんな気持ちを表現します。
それでは皆様。
またお会いできるのを楽しみにしております。