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life-work:9周年

2021.5.31

 

 

 

5月28日。おかげさまで無事に9周年を迎えることができました。

去年に引き続き、コロナによりパーティーなどは自粛ですが・・・そう考えると思ったより長引きましたね・・・・

みなさんに来ていただいて、オープンにお祝いできないというのはなんとも残念ではありますが、それは10周年に楽しみに取っておきましょうかね。

いやしかし、この1年も、本当に多くの方々に来ていただき、支えていただきました。

おかげで、このような状況でも、生き抜くことができております。まずは、そのことに心から感謝を。

本当にありがとうございます。

 

9年・・・・

この空間で、なんとも長い時間を過ごしてきたものです。

振り返ると思い出されるのは苦しかったことと、楽しかったこと、半分半分といったところではありますが、今となってはどちらも「良い思い出」として、むしろ、辛く苦しかったことの方が、「笑い話」としては大変オイシく、酒の肴として味わえちゃうあたりが、人間ってのはつくづく便利に都合よくできてるなぁ・・・っと、ニヤケ混じりに思ってしまう今日この頃。

でも、それは、「今」というこの時を、幸せだと感じることができるからかもしれないですね。

過去の様々な失敗や苦労も、苦い思い出も、「今」が幸せであるならば、それはその幸せにたどり着くために「必要だったこと」だと思えるから。

「今の自分」によって、「過去の自分」は変えていける。過去は、今の状況によって、その意味を変えることができる。

追い詰められると開き直る性格のおかげか、ここ数年は、何が起きてもそんなふうに思えるようになりました。

 

だから、ここ最近の世の中を取り巻く様々な状況も、表面だけを見れば、ほんと、ロクなことがないけれど、目の前に立ちはだかる大小様々な困難や壁も、実はこの先、どこに繋がっているのか? どんな答えが待っているのか? それは誰にもわからない。現時点では。

だってそれは「この先の自分たち次第」で、その意味を変えるから。

今起きてることが何だったのかは、未来の自分が決めること、感じること。今、目の前に起きてること自体に、良いも悪いもないから。

だから、今起きてること1つ1つに、人間だからもちろんその場では一喜一憂するけれど、心の深い部分では、決して落ち込んだりはしない。

今、大切なのは、決して落ち込むことじゃなく、目の前で起きる様々なことから、何を学び、得て、経験としてこの先の人生に活かしていくか。

自粛になり、時短になり、お酒もなしで・・・・コロナによる影響で「できなくなったこと」そればかりが取り沙汰され、騒がれるから、ついつい「失ったもの」ばかりに心が奪われてしまいがちだけれど、失くしたものがあれば、必ず同じだけ「得るもの」があったりする。

お店のことで言えば、自粛によりテイクアウトが生まれ、お持ち帰りできる商品が生まれ、お酒の提供ができなくなったことで、カフェとしてコーヒーの質を新たに見直すキッカケができた。営業時間の短縮はもちろん売上に影響を与えたけれど、それは裏を返せば、忙しく毎日働いていたら、なかなかゆっくり考えられなかったこと、準備できなかったことを「ゆっくり考え、準備する時間ができた」ということでもある。その「時間」ができたことで、様々な商品が生まれ、お店の見直し、改装、そしてしまいにはモーニングタイムの営業まで始まったのは紛れもない事実で、それは大きな収穫だった。

見方によっては、どれも「必要に迫られて始めたこと」。

でも、前からやりたかったけど、忙しくてなかなか始められずにいたことが、「おかげで始めることができた」という見方だってできる。

今回の自粛や時短によって始めた様々なことは、今後、お店にとって重要な「武器」になっていくはず。「コロナのおかげで」そう思う時も近い気がするのです。

 

どこまで人間が、科学が進歩しても、僕らは昔からあいも変わらずどデカい自然に影響され、翻弄されながら自然の一部として生きている。

それでもやっぱり僕らは人間で、「ただ生きる」ということに加えて、「幸せに生きる」なんてことを、ついつい考えてしまったりするからタチが悪い・・・笑

「幸せに生きる」それ自体に決まったカタチなんてなく、人によって千差万別。

幸せは、なるものではなく感じるもの。他人の生活の中にあるものではなく、自分の心の中にあるもの。

SNSなどの発達によって、僕らはいつだって世界中の幸せのカケラを手元にあるスマホで覗き見することができるけれど、そこにヒントはあっても、答えなんかひとつも転がっていないのだから。

 

こんな状況だからこそ、目の前で起きる様々なことを自分自身の感覚で「自由に感じること。自由に受け取ること」を忘れないでいたい。

他人の不安につけ込んで一生懸命にそれを煽ろうとするメディアやニュースに踊らされることなく、「自分の感覚」をもっと大切にしたい。

誰かが不幸だと騒いでいるから、自分も一緒になって不幸になる必要はない。

幸か不幸か、それくらいは自分の心に聞いて、自分の感覚で決めたい。

 

雨が降って落ち込む人もいれば、喜ぶ人もいる。

同じことが目の前で起きていても、人の「感じ方」はその人によって違うから。

時短も、自粛も、それ自体が「不幸」なのではなく、それをどう受け取るか? その感じ方の違いだと思うから。

「幸せだな」。

そう感じた瞬間から、その人はもう幸せなのだから。

それくらい、幸せなんて、簡単なものだと思うから・・・・

 

だから、目の前で起きることから必死に「不幸や不安」を探し回るよりも「喜びや楽しみ」を見つけ出せる人間でいたい。

僕らが自然の一部である限り、自分の力で変えられるもの、変えられないものがあるけれど、

変えられないものを素直に受け入れ、変えられるものを全力で変えていくこと。

そして、それを見分けることのできる経験と知性を身につけ、いつでも前向きに生きていくこと。

残した作品や実績、地位や名声、そういったものに執着することなく、いつでも手放して、絶えず変化を続けていくこと。

それがこのお店ができてから今日までずっと掲げてきたスローガンです。

 

9年が経ち、次は節目の10年へ向けて。

9年前に始まったストーリーがまた1年どう紡がれ、続いていくのか・・・・

僕自身もわからず、またそれをワクワクドキドキしながら、楽しんでいければと。

 

そして最後に。

どんな時でも、僕以上に元気に、前向きに、こっちの方が心配になるくらいに頑張るスタッフのみんな。

彼らなしには、このお店は存在しないのだから。

SOULTREEの代表として、時として「僕お店」としてお褒めの言葉をいただくことが多いけれど、本当はそうじゃない。

でも、そう思わせてくれるような仲間に囲まれていることに、ただ感謝します。

いつもありがとう。

 

そして、数え切れないくらいの、お店にご来店くださった皆さん。

僕らが何を頑張ろうとも、皆さんが来てくれなければ話が始まらない・・・

まだまだ至らぬ点が山ほどあったかと思いますが、その1つ1つを受け止めて、改善し、もっとみなさんを喜ばせ、驚かせるようなお店にしていきたいと思います。

今まで支えてくださって、本当にありがとうございます。

 

思い余って長々と書いてしまいましたが・・・・・

 

今後とも、SOULTREEをどうぞよろしくお願いいたします。

またお会いしましょう!

 

 

SOULTREE代表 高橋実 2021.5.31

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